米国とEUが貿易協定で前進、関税引き下げ見通し
2025/08/22
何が起こった?
米国と欧州連合（EU）は21日、貿易協定の概要を示す共同声明で合意した。貿易協定の正式化が一段と進み、数週間以内にも欧州の自動車に対する関税引き下げをもたらし得る計画が明らかになった。また、鉄鋼とアルミニウムに関しても、新たな関税引き下げの可能性が開かれる見通しだ。また、トランプ大統領による関税で約1億6000万ドルの追加コストがかかると説明。ハンドバッグの種類を減らす方針を示した。1株利益に対する関税の打撃は0.60ドルで、小口輸入品に関税を免除する措置「デミニミス」ルール廃止の影響が約3分の1を占めるという。
どういった意見がある?
EUの行政執行機関、欧州委員会のフォンデアライエン委員長は、米国との通商合意は予見可能性をもたらし、「市民と企業に恩恵をもたらすとともに、欧州と米国の関係を強化する」と述べた。一方で、英国のスターマー首相は、トランプ米大統領との貿易合意によって鉄鋼関税がゼロになると発表したが、実際にはまだ実現していない。また、ドイツ自動車工業会（VDA）のヒルデガルト・ミュラー会長は「数十億ユーロ規模のコストが積み上がっており、増える一方だ」と指摘した。元欧州委員（通商担当）のセシリア・マルムストローム氏も「このままならEUは報復を迫られるだろう」と話す。
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